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2022.11.18

みんなが応援しているんだよ――佐賀県小城市 こども宅食にじいろ便

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佐賀県小城市を拠点に活動する「にじいろぽけっと」は、子育て中の「困った」を一緒に考え解決にむけてサポートしたいという思いでスタートしたボランティア団体です。2020年10月にこども宅食「にじいろ便」をスタートしました。

代表の原口さんが大切にしていることは、「困っている・助けてほしい」という声を届けやすい活動にするという事。地域の方の理解と協力の元、心に寄り添う活動を行っています。

 

「にじいろ便」のお届けは月に1回、小城市を中心とした35世帯を対象に行っています。1回のお届けの目安は約3000円分。基本の内容は全世帯共通で、世帯人数に応じて増量するなど調整をしています。内容は、食品・日用品、地域の方から届いたお野菜など様々。

9月のお届けでは、青果店を営むスタッフさんの協力で用意された季節の果物が、甘い香りと共に秋の味わいを届けてくれました。「シャインマスカットだ!」と目を輝かせ喜ぶお子さんもいたそうです。

――9月のお届け品 

活動は、代表の原口さんをはじめ中心的な役割を担うスタッフ3名と、配送準備を手伝う多くのスタッフに支えられています。

活動をはじめて2年がたち、にじいろ便の活動に多くの賛同と協力をいただけるようになりました。ボランティアとして配送準備に携わってくださる方。フードドライブをして品物を届けてくださる方、地域の例会で募金活動をして毎月届けてくださる方など。

活動拠点も、小城市のNPO法人が管理する家屋の一部屋をお借りして、品物の保管・仕分け・準備を行えるようになりました。人と人とのつながり、地域の絆がとても深い小城市の土地柄もあり、にじいろ便の活動は拡がりを見せています。

――活動拠点は、小城市の中心部にある「NPO法人ようこそ小城」の一部屋です。地域の方のご理解とご協力が運営の支えとなっています。

地域の飲食店と共に行う「お弁当企画」

にじいろ便のお弁当企画は、スタッフの発案で生まれた「今日は晩ごはんを作らなくて良い日」企画です。夏休みやゴールデンウィークなどのタイミングで、これまでに3回開催しました。こども宅食のお届けと合わせて、地域の飲食店で作っていただいたお弁当をお届けしています。

このお弁当企画にはひとつの工夫があります。お弁当代の一部を飲食店に置かせていただいている「募金箱」の支援金でまかなっているということです。

――募金箱「にじぽけ号」

募金箱の名前は「にじぽけ号」。現在、小城市・佐賀市の飲食店などのレジ横に手作りの募金箱を設置させていただいています。募金箱を多くの方の目に留まる場所に設置する事で、活動を知ってもらう事ができ、また、ご協力くださっている飲食店にお弁当を依頼することで、飲食店さんにとっては、いくらかの売り上げにもなります。また活動をご理解くださっている飲食店さんも、子どもたちの為にと、栄養満点のお弁当を届けてくださいます。

お届け先では子どもたちも大喜び。地域の方のたくさんの思いが込められ届けられるお弁当企画です。

――子どもたちの好きなものをいっぱいね!と作ってもらったお弁当。

お弁当企画では世帯人数分のお弁当をお届けしています。

「支援が必要」その先にある「繋がりが欲しい」を大切にする

活動開始から2年。お届けする家庭数は日に日に多くなってきています。

にじいろ便に直接申し込みがある方、ソーシャルワーカーさん、家庭相談員さんから繋がる家庭もあり、家庭が抱えている状況も様々です。

お届けをする中で、相談事をしてくれる家庭ばかりではなく、面と向かって話をすることができないという家庭もあります。客観的にみて、家庭環境が子どもの生活に心配がある状況下にあったとしても、その家庭の大人にとっては問題と感じていない、ということも少なくありません。お届けには行ったものの、目の前の状況をなんとかしたいけれど、どうすることも叶わず、もどかしい気持ちで帰宅する…そんな日もあります。

どうやって話を聞くことができるのか。必要な機関につなげ、見守りを続けるためにできることは何があるのか。原口さんは常にその問いを考え続けています。

お届けを担当するスタッフさんの中にも、「これでいいのだろうか」「必要な人に必要な支援が届いているだろうか」と不安を感じられている方もいるそうです。

そんな時、原口さんが大切にしていることがあります。

 

「こちらの物差しで、家庭の状況を判断することのないように心を配っておく。」

「ひとまず話を聞けたら第一段階OK。見守ることを続けていく…その繰り返し。」

 

ということ。

距離感・関係性をつかめなかった方も、根気よくお届けを続けることで、実はこんな心配事が…と心を開いて下さる方もいます。

一見こちらの存在を拒否しているような関係性であったとしても、内面に抱える不安や心配事を見せきれないだけという方もあり、助けてを言えないことも受けとめ応えていきたい。

品物が欲しい・必要という「物質的な支援」以上に、誰かと繋がりたいという「心理的な支援」を必要としている方が多くいると感じ、「助けて欲しい時に声をかけられる距離感でありたい」と原口さんは活動を続けています。

――子どもたちの安全を守る自転車通学用のヘルメット

毎年春に小城市の新中学生へお届けしています。靴下とお米も一緒にお届けしました。

伝えたい思い「みんなが応援しているんだよ」

「にじいろぽけっと」の活動は、地域の個人や団体、企業など多くの人の支えで拡がりを見せています。

制服や学用品のお譲りも、地域の方のご理解があり毎年行っている活動の一つです。

 

コロナ禍で、子育て世帯だけでなく多くの方が厳しい状況におかれました。

活動をはじめた当初は「うちも苦労しているから協力はできないよ」とお断りのあった企業からも、にじいろさんが頑張っているからと協力をして下さる方も増えてきました。

 

周囲の理解と協力が拡がる中感じるのは「地域のコミュニティの力」です。

誰かと誰かが繋がってその輪が拡がっている。小城市だからできる支援の形がそこにはありました。

 

「しんどい時はお互い様。助けてって言っていいんだよ」

「みんなが応援しているんだよ」

 

にじいろ便が品物と共に毎月お届けしている思いです。

――スタッフのみなさん 後方右から二番目が代表の原口さん

ライター:岩松優美

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