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地域で広がる支援の輪。人と人をつなぐこども宅食【佐賀活動報告】

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こども宅食応援団の発足当初から、こども宅食の先進的な取り組みをしている佐賀県。

各団体の熱心な取り組みに共感し、地域で食品などの支援が集まるほか、周辺の団体が連携して新たな取り組みを始めるなど支援の輪が広がっています。

今回はそんな佐賀県で行われた夏の活動をご紹介します。

地元の夏野菜で親子が笑顔に――こどもねっと宅食便【佐賀県基山町】

佐賀県基町で子どもの支援活動をする一般社団法人「基山こどもねっと」。

「子どもの数だけ物語がある」をモットーに、どんな環境に育ってもすべての子どもたちが未来に希望を抱き、歓びと情熱を持って今を生きる中で、自分だけの物語を紡いでいけることを願って活動しています。

 

主な事業内容は、“わからない”を安心して言える「学習支援」、町内の年長園児を対象に小学校の入園準備をする「未就学児発達支援」、学校へ行かなくても社会とつながれる「親子の学習教室」などを行っています。

2021年12月からは、必要としているご家庭に食品を届け、困りごとがあれば必要なサービスを紹介する「こども宅食」も開始。

月に2回の頻度で活動し、行動的なスクールソーシャルワーカーさんとともにお米や地元の食品会社からいただいた食品などを約70世帯のご家庭にお届けしています。

 

最近では、町内で自然農園を営む「ちぎりファーム」さんと仲良くなりました。

農薬不使用、無化学肥料で本来自然が持つ力で育てる“おいしい”を作っている農園です。先月はこの農園で採れた太陽をいっぱい浴びた「糸うり」(別名そうめんカボチャ)をご家庭に届けました。

子どもたちは、はじめて見るそうめんカボチャに興味津々でした。

代表の方が作ってくれたかわいいレシピを渡しながら「食べてみる?」と手渡すと、お父さんとお子さんで「今日、料理しよう!」と喜んでもらえました。

次回、訪問したときに「美味しかった?」と聞くのが楽しみです。

宅食が生んだ新たなプロジェクト――宅食弁当プロジェクト「ファミリーテーブル」【佐賀県唐津市】

2021年7月に、佐賀県唐津市で始まった宅配弁当プロジェクト「ファミリーテーブル」。今年の夏で、2年目となりました。

不安や孤立感を抱える中で、仕事をいくつも掛け持ちし子育てにも追われ、心に余裕をもって子どもとふれあう時間がとれない――。

そんなひとり親世帯の存在を、毎月のこども宅食の活動の中で目の当たりにした唐津市の支援団体が、「1日、数時間でも家族で幸せな時間を過ごしてほしい」「親子のコミュニケーションのきっかけになれば」という想いから始めたプロジェクトです。

 

市内でこども宅食を実施している「Lihi Terra」と「ハッピーキッズ」がプロジェクトを立ち上げ、今年は「NPO法人KARATSU」も参加し、3団体が連携してお弁当を作りました。

今年で活動を始めて2年目になりますが、各団体の活動に関心を持ってくださる農家さんや企業、個人の方のつながりも増え、何かできることをしたい、という地域の応援が多くなりました。

うれしいことに今年のお弁当の食材は、パッケージの印字ミスで市場に出せない食品や、形が悪いことで市場に出せない野菜などがたくさん集まりました。食材をすべて寄付でまかなえるようになり、良い循環が生まれています。

お弁当の内容は、地域の栄養士をしているママさんが「どこか懐かしくてほっこりする、おふくろの味を感じてほしい。そして幸せという気持ちにつなげたい」という想いを込めて、寄付でいただいた食材からメニューを考えています。

日々のこども宅食の活動の中で、寄付をしてくださる方のお話やつながりをご家庭に話すことがあり、今年はあるご家庭の親御さんから「いつもお世話になっているから、お弁当づくりに参加したい」というお声がありました。

あいにく当日は体調不良のため参加できなかったのですが、ずっと目指していた「思いやりの心をつなぐ」ということが実現しているように感じた瞬間でした。

お弁当を受け取ったご家族から、

「子どもが苦手な野菜をたくさん食べました」

「子どもたちは今朝から“今日はお弁当がくる日だね”と楽しみにしていました」

「子どもがコロナになり自宅療養中のため買い物へ行けず、家にあるカップ麺ばかり食べていたので、家族全員が手作りのお弁当で幸せな気持ちになりました」

などうれしいメッセージが届きました。


こども宅食で関わっている「子どもたち」や「そのご家庭」が、お弁当を食べて幸せな気持ちになったり、このプロジェクトに関わるたくさんの人が幸せを感じて、その想いを次につなげる。そこにはいつも「人と人々」の存在があり、人が人々と、社会とつながりを持ち続けることが、何よりも大切な習慣なのかもしれないと感じています。


こども宅食をきっかけに孤立する親子と地域がつながり、互いに思いやりの心が育まれたエピソードをお届けしました。

私たちはこども宅食応援団の本拠地・佐賀県のみならず、こども宅食が全国どこにでもある当たり前の支援になることを目指しています。

活動を応援してくださる方は、寄付のほかSNSのフォロー&シェアでご支援のほどよろしくお願いいたします。

>>こども宅食への支援はこちらから
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