居場所づくりや相談支援、交流会や食堂事業など、困りごとを抱えた人たちをサポートする取り組みは官民問わず様々ありますが、そのほとんどが自ら実施されている場所や窓口に赴いたり申し込んだりすることでやっと利用できる取り組みです。
一方で、「支援を受けていることを知られたくない」「役所の窓口に知り合いが勤めている」など、様々な理由で、自ら支援を受けに行くことが難しい人たちも多くいます。
必要な人に届けるために、既存の事業に加えてこども宅食に取り組み始めた――そんな徳島県徳島市と奈良県奈良市のこども宅食の活動をご紹介します。
「間借りカフェたんぽぽ」を運営する「女性グループすいーぷ」は、徳島で女性や子どもを支援しています。
DVなどで避難したり離婚した女性たちが集まれる場を作り、相互交流や相談を行う中で、その人が本来持っている力を発揮して子どもと共にいきいき暮らせるようになればと立ち上げました。
その中で2015年6月に開始した「間借りカフェたんぽぽ」は、離婚経験女性とシングルマザーが集まれる居場所カフェです。
「たんぽぽ」は、単独でもしっかりと根を張り綿毛のように仲間で集い、知恵の穂を実らせ種を蒔いて未来をつなげるたんぽぽのように。ホホホと笑って自由に自分らしく生きる姿を思い、名づけました。
たんぽぽでは、生活学校や支援者から頂いた野菜や日用品をお分けしています。
月に1回、近くの教会を借りて約30家族にお米や野菜、お菓子、調味料等をお渡ししています。
まだまだ使えるけれど小さくなってしまった子ども服などを持ってきていただき、次の方にお渡しする「くるくる活動」もしています。
直近の活動は7月の土曜日に行いました。
いつも企業さんや農家さんや個人の方から食品や日用品を寄付いただき、各家庭にお分けしています。
コロナの影響で集まって交流するのは難しい状況であることから、オンラインで利用者と繋がる「オンラインたんぽぽ」も開始し、今後も繋がりを大事に活動していきたいと思っています。
元気ごはん宅食を行う「チョウタリィの会」は、社会的に困難な状況にある子どもたちやその家族、その地域などに対し、教育支援、自立支援、保健支援など、必要と思われる支援や協力活動を行っています。
また、国際交流や市民への啓発活動などを通して、社会における様々な問題の解決に取り組み、次代を担う子どもたちが、未来において希望を持ち「生まれてきてよかった」と思うことのできる平和で公正な国際社会の実現をめざしています。
国内では、バザー、展示会、講演会等の活動を行いながら、持続的な支援金及び活動資金を確保するため1995年に有限会社を設立し、フェアトレード製品の販売を中心としたチョウタリィ・ショップを開店しました。
そんな中で子どもの貧困問題や虐待問題などに関して、当団体でもできることがないかを考え、子ども食堂やこども宅食の支援を行なうため市に相談に行き2021年11月より「元気ごはん」の活動を開始しました。
「元気ごはん」では月に4回10〜30世帯に向けてお弁当、お米、お菓子、牛乳、果物、文房具などを届けています。
学生さんのインターンも参加し、「こんなごはんを頂いたら子どもたちが喜んでくれるよねえ」と言いながら準備し、世代を超えて話し合う機会は大切な時間になると感じ、どんな時でも人との繋がりを大切に出来る事を学んでおります。
またボランティアの皆様が作ってくれた楽しい折り紙を子どもたちにプレゼントしています。毎回折り紙の作品を楽しみにしている子どもたちが増えて嬉しい作業です。子どもたちの中には作ってみたいとリクエストをくれる子もいます。コロナ禍が収束したらまた折り紙教室を再開したいと考えています。
こども宅食の活動は、35都道府県で87団体が、約13,000世帯に実施する規模になりました(2022年9月時点)。
経済的・社会的に困難を抱える親子や助成を支援する団体が、さらに支援の幅をひろげるため、食をきっかけにご家庭とのつながりをつくる「こども宅食」に取り組み始めるケースは全国でも多くあります。
今までの支援活動ではつながることの出来なかった困りごとを抱えたご家庭とつながるきっかけになるこども宅食。
こども宅食応援団は、この取り組みが全国各地で行われるよう、立ち上げの支援や運営の伴走支援を行っています。
こども宅食の活動を応援してくださる方は、寄付でのご支援や、SNSでのフォローや口コミ、よろしくお願いします!
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