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こども食堂に高級肉!?まちの未来を担う子どもたちに地元食材のおいしさを伝えたい

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「子どもたちや生産者を“主役”にしたい。食育は生産者を知ってもらうことから始まる」

そう語るのは、NPO法人 Succa Senca(※すっかせんか)のヨコオ タカトさん。

※すっかせんかは標準語でするかしないかと言う意味です。

ヨコオさんは、生産者を特集した冊子と彼らが収穫した食べものをセットで届ける「SAGA食べる通信」や、子ども食堂を運営する方々のサポートなど、食にまつわる様々な活動をされてきました。

「食」を通じて佐賀を支えてきたヨコオさんに、佐賀の子どもたちや生産者への思い、こども宅食への期待を聞きました。

 

― ヨコオさんは、今まで子ども食堂をどのようにサポートされてきたのですか?

地元で取れた新鮮な野菜やお肉など、食品の提供がメインですね。この前は、佐賀牛を子ども食堂にお届けしました!

― 佐賀牛!?すごく高級なお肉ですよね?私も食べたことないです。

これからの佐賀をつくってくれる子どもたちには、できるだけ本物を食べてもらいたいんですよね。

― ヨコオさんがそこまで本物にこだわる理由はなんですか?

今の子どもたちにも、食べることを楽しんでもらうには、どうしたらいいだろう?そう考えたときに「今日のごはんはなんだろう」というわくわく感が大切だと思ったんです。

そのためには、本当においしいものを食べてもらう必要があるんですよね。

食事を楽しんでもらいたい。生きるために食べるのではなく、食べるために生きているんです。

食事を大事に思ってもらい、その中で食べ残しやフードロスの問題を考えていく機会にしていきたいです。

今は地産地消が叫ばれていますが、地域単位ではなく、日本全体で捉えるべきだな、と思うんです。

北海道でジャガイモが旬なら、全国でそのジャガイモを食べればいいと思うんですよね。旬の野菜が一番美味しいと思います。

おいしくなかったら、そりゃ子どもたちも食べ残しますよ。今、必要なのは、旬の食材を食べてもらう経験だと思っていて。

あとはね、食材そのものの質に加えて、顔が見える関係性も大切だと思うんです。

子ども食堂に、米農家といっしょに農産物を持っていったことがあったんです。

「この米、この兄ちゃんが作ったんだよ」って言うと、子どもたちはごはんを残さないんですよね。それがすごくおもしろいな、と思ってね。

なんで、彼らが(生産者)いたら、ごはんを残さないんだろうって。

やっぱりね、「作ってくれた人に申し訳ない」って思うからなんですよね。

地域の関係性が希薄化していく中で、もっと生産者と子どもたちをつないでいきたいんですよね。

― ヨコオさんが生産者と子どもにこだわる理由はなんですか?

これからの佐賀の農業を支えてくれる担い手・主役だからです。

生産者の中でも、未来を担う20~30代の若手に、もっともっと光を当てなきゃダメだと思ってるんですよ。

彼らをを主役にしないと、佐賀の地域を守っていこう、引っ張っていこう、なんて思えないですよね。

それは子どもたちもそうで。彼らを主役にすることで「佐賀の未来を支えていきたい」と思ってもらえると思うんです。

子どもは、子ども食堂だけでなく、こども宅食やその他いろいろなプレイヤーと一緒に支えていけたらと思いますね。

― ヨコオさんが「こども宅食」に期待することはなんでしょう?

子ども食堂をサポートする中でね、本当に経済的に厳しい状況の子どもたちが、子ども食堂に来てるのかな?って思うんですよ。

やっぱり行政や学校と連携していても、個人情報の関係で、子どもたちの置かれている状況はそこまで把握できないのが現状です。

だから、子どもたちのことが見えているようで、見えていない

見えている子たちでも、子ども食堂に来ていない子がいるんですよ。そうしたら、もう、直接手渡しに行くしかないよね、と。

子ども食堂を運営している方々も、次のステージに行かなきゃいけないねって話をしていて。

子ども食堂など佐賀にすでにある子どもを支える取り組みと「こども宅食」で、お互いにないものを補い合っていけたらいいな、と思いますね。

こども宅食には新たな子どもを支える取り組みとして、地域に足りない部分を補ってもらいたい。

逆に、もしも運営する上で食材が足りないなどあれば、僕らが食材を提供することもできると思うんですよね。

佐賀は小さい自治体なので、文京区とは違った形での「こども宅食」が必要になると思うんです。そのために、僕らがなにかできることがあれば、協力していきたいです。

「こども宅食」は、ヒアリング能力が重要になってくると思います。そのご家庭がどういった環境に置かれているのかを理解して、サポートしていく必要がある。僕たちは新鮮な食材を提供することができるけど、親御さんの中には調理ができない方もいると思うんです。小さい街だからこそ、届けるご家庭を理解して、ご家庭に合わせた「こども宅食」を届けていけるといいですね。

「こども宅食」はヨコオさんをはじめとした、佐賀の街を支えてきた地域の方々の声を聞きながら、佐賀の親子に本当に必要な仕組みを提供できるようにしていきます。

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