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2024.03.27

【親子の支援を語ろうキャラバン】レポート 第9回は栃木で開催!「地域の子どもは、さまざまな大人との関わりを通して育っていく」

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こども宅食応援団は、親子のつらいを見逃さない社会にするため、「こども宅食」が全国各地で実施されるよう、日々活動しています。2018年末から始動し、たくさんの地域で実施の広がりを見せ、2024年1月末には、全国で実施する団体数は39都道府県、193団体となりました。

こども宅食応援団は、今年度、親子の支援に携わる地域の団体がつどい、語り合い、〝地域みんなで親子を支えるつながり〟を深める取り組みとして「親子の支援を語ろうキャラバン」を企画しています。2024年1月20日に第9回目として、栃木で開催された様子をレポートします。

親子の支援を語ろうキャラバン https://hiromare-takushoku.jp/2023/06/08/5622/ 

<イベント概要> 

日時・内容 2024年1月20日(土)13時30分~16時

第1部「こども宅食とは?」(30分) 

第2部 地域の実施団体より「こども宅食の事例紹介」(20分)
    質疑応答(10分)

第3部 参加者による「座談会」(70分) 

会場 会場:栃木県教育会館(宇都宮市駒生1丁目1番6号)


第1部では、こども宅食応援団の原水から「こども宅食」の概要や取り組む社会課題、また「こども宅食応援団」の活動内容について、動画も交えてお話しました。

・こども宅食とは https://hiromare-takushoku.jp/about/

・こども宅食PR動画 

【こども宅食について】https://www.youtube.com/watch?v=ZmGVaiSdBrU

【こども宅食応援団について】https://www.youtube.com/watch?v=KKMnqI4fGGM

地域の子どもは、さまざまな大人との関わりを通して育っていく           

宮っこ支援センターSAKURa
事務局 高橋 清人さん

民生委員や保護司、自治会長をつとめる代表が地域の方と2022年12月に始めた子ども食堂運営の事務に携わる。こども宅食の活動で助かる人が増えてほしいという想いで、2023年9月より活動開始。配送や相談を担当している。 https://kodomoshokudo.my.canva.site/

「宮っこ支援センターSAKURa」事務局の高橋さんは、コロナ禍で加速した、地域の子ども支援の停滞に課題意識をもち、解決したいとの思いから、子ども食堂を立ち上げました。

子ども食堂を運営するなかで、そこまで足を運べない子ども達の存在や、生きづらさを抱える方が多いことを知り、そうした家庭になにかアウトリーチできないか?という思いで、昨年9月にこども宅食を開始しました。「月1回でも、継続的なつながりを持ち続けていくことが大切」と語りました。

子どもは自分を取り巻くさまざまな大人との関わりを通して育っていくもの

児童家庭支援センターちゅうりっぷ
センター長 福田 雅章さん

大学卒業後10年間の公立中学校教諭を経て養徳園に奉職。現在、社会福祉法人養徳園理事長、全国児童家庭支援センター協議会副会長などを務める。児童養護施設は365日24時間体制で子どもを養育する稀有な存在であり、数多くの子どもを養育し困難な保護者を支援してきた実績がある。 http://yohtokuen.org/facilities/churippu

「児童家庭支援センターちゅうりっぷ」センター長の福田雅章さんからは、児童養護施設で子どもと生活する経験での気づきが語られました。子どもは自分を取り巻くさまざまな大人との関わりを通して育っていくものであり、親との関係性は最も重要なものであるが、親戚、教師、スポーツクラブの指導者、近隣住民など、他の大人との良好な関係性でそれを補うことができる。社会的孤立は、子どもの育ちを支えるさまざまな大人との関係性を貧困にしていくと述べました。
福田さんは、児童養護施設ならではの機能とこれまで培ってきたノウハウを、いかに地域に還元していくかを考えているとのことです。

お弁当をもっていくと、玄関を開けてくれる             

子ども食堂サポートセンター・とちぎ
荻野 友香里さん

2016年5月に宇都宮市内最初のこども食堂を立ち上げ、運営責任者を担う。2017年に子ども食堂サポートセンター・とちぎを立ち上げ、栃木県内の子ども食堂の開設・運営のサポートを行う。また、こども食堂の運営にとどまらず、子どもの貧困対策として宅配(訪問支援)、学習支援、自然体験活動、居場所づくりなどの事業を手掛けている。https://tochigi-kshokudo.jimdofree.com/

「子ども食堂サポートセンター・とちぎ」の荻野友香里さんは、こども食堂を応援したい企業・行政からの相談、企業と子ども食堂のつなぎ、とちぎ子ども食堂応援助成金の運用など、多岐にわたり活動しています。県内の行政や企業、関係機関との連携をとりながら、家から出られない事情がある子どもがいるご家庭などへ、週2回、手作りのお弁当を届けています。こども宅食の特徴について「お弁当をもっていくと、玄関を開けてくれる(家庭の中の様子が見える、子どもと会える、連絡事項の伝達が出来る)」と語りました。

また、座談会では、地域で子どもたちをどのように見守っていくと良いか、同じ県内でも地域により対象世帯の規模が異なるが、とくに大きな市で継続的な支援に取り組むためには行政との連携も必要であることなど、これからこども宅食を実施検討する人も交えて、質疑応答も活発に行われました。

ご参加いただいた皆さんの声               

・「私にできることをやりたい」と考える大人は、もっともっといるのかもしれない、と感じました。
色々なところに種をまき、知らせていきたいです。
・宅食がもっと全国に広がり、支援の輪が広がると嬉しいです。
・大人がかかわることが大切という、お話に共感いたしました。
・子どもなどを、「直そう・正そう」とすることの危険性を感じています。
・福田さんが最後におっしゃった、NPOの担い手をどう増やすか?という言葉は、まさにその通りだと
思いました。
・「地域の力を」とは言うけれど、資金なしでは運営ができないので、民間との連携が大切だと思いま
した。
・県域の支援として、普及啓発に努めたいです。
・専門職だけでは、地域課題の把握、支援は成り立たないと思います。
・多くの方が取り組みに興味を持ち、活動への一歩を踏み出せるように、地域とこども宅食応援団さん
で連携していきたいです。

全10回におけるキャラバンの9回目の実施となった栃木キャラバンは、ご参加者のみなさんも非常に熱心にお話を聞いてくださり、質疑応答も活発に行われました。こども宅食応援団が全国をまわり、地域で親子の支援をされる皆さまとの対話を行ってきた「親子の支援を語ろうキャラバン」は、次回の大阪レポートが最終回になります。

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