かさじぞうは、仏教の大本山永平寺の門前町である永平寺町を拠点に、平成17年より活動を行っているNPO法人です。紙芝居の公演を主な活動として、イベントの開催や地元食材で作った商品の販売など、様々な活動を通して人と人との架け橋となり広く社会に貢献していきたいと、地域に根差した交流活動を行っています。 こども宅食は、永平寺町の社会福祉協議会と連携をとりながら、約60世帯へお届けを行っています。
――NPO法人かさじぞうのロゴマーク
「かさじぞう」の物語をモチーフに ささえあいの思いが描かれています
かさじぞうでは、令和3年にこども宅食の活動をスタートしました。
きっかけは、運営している子ども食堂の利用世帯に「家庭での食支援を必要としている世帯がある」という事を知ったことでした。
当初、子ども食堂近くの15世帯からお届けをスタートしましたが、「半径100mほどのエリアに支援を必要としている世帯がこんなに多くある。」という現状に危機感を感じ、地域活動を通して交流のあった、永平寺町の社会福祉協議会、地元の民生委員さんの協力をいただき、対象となる全世帯訪問を行って希望者を募ることにしました。
当時、社会福祉協議会もこども宅食への関心を高めていた時期だったこともあり、社協からお届けをする世帯、かさじぞうでお届けをする世帯と担当も決め、約60世帯へのお届けがスタートしました。
対象世帯は、利用しやすいことを重視して、ひとり親世帯・生活困窮者ということを明言していません。
金銭面はもちろん、ひきこもりや不登校、心や体、あらゆるつらさを感じている方へ利用していただきたいとの思いでお届けを行っています。子ども食堂との連携も行いながら、来所でのお渡しにも対応し、お届けの品物は、お弁当に日用雑貨、簡単調理で食べることのできる食材を主に用意しています。
こども宅食「キッズキッチン」というネーミングには、子どもたちが自立して、自分でキッチンに立って何かをしよう!と思える支援にしたい。という思いが込められてます。お弁当を届ける際には、作って食べようというプラスワンアクションを願って、カップのお味噌汁を一緒にお届けします。体験食堂として、簡単なメニューの食事を作って食べるイベントも企画しました。
「自分で何かできる」「自分は出来るんだ」という心の面をサポートし、将来的に自分たちが自立していけると思えるような関わりを大切にしています。
――ある日のお届け品 地域の方のご寄付で漫画雑誌の付録をお届けすることも
家庭を訪問し一対一の交流を行う中で「それぞれの家族のありかたが見えてきた」と、理事長の吉川さんはおっしゃいます。
お届けをはじめた当初は、身構えて玄関先で帰ってほしいという様子だったお母さんが、月日を経る中で「こどもに会ってほしい」「家族みんなに会ってほしい」「こどものいない時に本音を話したい」など、それぞれの思いを言葉にしてくれるようになりました。
信頼関係を育むには、時間も必要となります。あなただから話をしたい、聴いてほしいという関係性を築くこと。その為には、関係性を構築する為の時間がいかに大切なのかを実感しています。
また、関係性の構築に取り組む中で、スタッフのあり方を考えるきっかけにもなりました。
「あなただから話ができる、家の中も見せられる、困りごとも話ができる」という関係性を築くことを第一歩として、その思いをスタッフへ伝えていくことも大切です。
現在のボランティアスタッフは約10名。月に2回のミーティングを行い、2~3ヶ月先までの取組みを検討しながら活動を行っています。世代も幅広く、子育て経験のあるスタッフも多いことから、関わる世帯・お子さんについて、必要な支援や対応について意見を語り合い皆で、支援のあり方を共有し検討しています。
――笑顔と一緒に、袋いっぱいの食材を届けています。
かさじぞうは、寄り添い、ふれあい、笑顔をまもる傘になることをモットーに活動を続けてきました。その思いは、地域の方はもちろん、行政・社協・大学・自立支援センターなど多くの個人・団体へと拡がり「町ぐるみで子どもたちを助けよう」と連携し活動を行っています。
協力の輪が拡がりつつある中、今年の春頃、こんな問い合わせがありました。
「チラシをみて以前から気になっていたのですが、こども宅食を利用してもいいですか」という問い合わせです。
その方は、学習支援で2年、かさじぞうを利用している方でした。
個人情報の関係で、「ひとり親ですか?」「困っていますか?」とは聴けずにいた方でした。吉川さんは、2年も関係がある中で、知ることが出来なかった、気づいてあげることが出来なかったことへ残念な思いを感じ、そのハードルを少しでも軽く超えることの出来る「つながりづくり」を行っていきたいと考えています。
支援を必要としている方に、活動を知りつながってもらえるような広報へも力をいれ、学校との連携も行い、学校で配布してもらう学習支援のお便りにこども宅食の紹介を盛り込むことや、就学前からつながりをもてるよう、乳児院などと連携し声をかけてもらうなど、早くからつながることができる仕組みづくりも検討しています。
「こども宅食がなぜ必要なのか」を沢山の人へ伝えたい。
NPO法人かさじぞうは、地域とともに「子どもたちの笑顔」を守る活動を行っています。
――スタッフの世代も幅広く 世代を超えて支援を行っています
こども宅食応援団では、全国各地のこども宅食実施団体への立ち上げ支援や、ノウハウや物資提供などの伴走支援を行うことで、「こども宅食」の取り組みを全国に広げる活動を行っています。またこれらの活動資金はみなさんからいただくふるさと納税の寄付で支えられています。
ご支援どうぞよろしくお願いいたします。
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