「SDGs」や「ESG投資」といったワードがビジネスシーンでも頻繁に使われるようになり、今や企業でも社会貢献に取り組むことがあたりまえの時代になりました。
しかし、企業で社会貢献といっても、どのように取り組んでいくか分からない方も多いはず。
企業のCSR活動としては、NPOやNGOへの寄付を行うことがよく知られていますが、その中で節税効果が特に高い「企業版ふるさと納税」をご紹介します!
企業版のふるさと納税は、通常のNPO法人等への寄付よりもお得な仕組みとなっています。
通常のNPO法人等への寄付の節税効果は寄付額の約3割ですが、こども宅食応援団が今年スタートした企業版ふるさと納税の節税効果は、なんと寄付額の最大約9割!
とはいえ、まだあまり知られていない「企業版ふるさと納税」。その仕組みについて、詳しく解説します。
企業版ふるさと納税は、国が認定した地方公共団体の地方創生プロジェクトに対して企業が寄付を行った場合に、法人関係税から税額控除される仕組みです。
令和2年度の制度改正により、損金算入による軽減効果(寄付額の約3割)と合わせて、最大で寄付額の約9割が軽減され、実質的な企業の負担は寄付額の約1割という、非常に節税効果の高い仕組みになりました。
例えば、企業版ふるさと納税に1000万円寄付すると、最大約900万円の法人関係税が軽減されます。
企業が行うふるさと納税では、寄付額の約3割が損金算入によって軽減されます。
さらに、令和2年度より税額控除が拡充され、寄付額の最大6割が控除されるようになりました。
そのため、最大約9割の節税効果がある仕組みです。
(https://www.chisou.go.jp/tiiki/tiikisaisei/portal/pdf/R2jireisyu.pdf)
税額控除には法人関係税ごとに控除額の上限が設定されていますので、企業様ごとのの軽減効果については、顧問税理士・会計士にご相談ください。
法人住民税:寄付額の最大4割を税額控除。法人住民税法人税割額の20%が上限。
法人税:法人住民税で4割に達しない場合、その残額を税額控除。ただし、寄付額の1割が限度。法人関係税の5%が上限。
法人事業税:寄付額の2割を税額控除。法人事業税額の20%が上限。
>>こども宅食応援団への企業版ふるさと納税のお問い合わせはこちらから
こども宅食応援団では今年から、企業版ふるさと納税の受け入れをはじめました。
「こども宅食」は、経済的に厳しい状況の子育て家庭に食品をお届けする取組みです。
生活上、さまざまな困難を抱えるご家庭は、「生活に困っていることを周囲の人に知られたくない」という思いや、支援を求めた行政の窓口で嫌な思いをした経験がある、などのさまざまな理由から周囲に相談などが出来ず、孤立してしまい、さらに困窮を深めてしまうケースがあります。
・貧しい、生活が苦しいというのは周りに知られたくなくて…
・病気なのに、なんでこどもを産んだのって言われそうでいや。
・役所で、あなたは低所得で税金をろくに払ってないのだから払ってる人達に対して遠慮しろと言われた。
・小さい子は連れてこないで実家に預けるとかしてください、と言われ、そもそもそのようなことができるなら相談に来ないと思い、その時の対応者の剣幕や表情を思うと、その後は怖くて、全くどこにも相談出来なくなりました。
こども宅食では、困窮を深めてしまう前から食のお届けをきっかけに繋がりを保つことで、困り事などがあったときに相談しやすい関係性を築いていく、「アウチリーチ」型の見守り支援を行っています。
こども宅食応援団は、この支援モデルを、佐賀県から全国に広げる全国普及活動を行っています。
いただいたご寄付は、全国普及活動のなかでも、本拠地である佐賀県内での以下のような活動に活用します。
・佐賀県内のこども宅食事業の普及・発展のための助成事業の実施
・佐賀県内のこども宅食実施団体同士の、サポートしあえる関係性を促進するコミュニティ作り(現在県内で8団体が活動)
・居場所事業団体など他の子育て支援団体との連携の強化
・県内での食品集めなど先進事例の実証
等
こども宅食応援団が行うこれらの活動は、17のSDGs目標のうち「1.貧困をなくそう」「10.人や国の不平等をなくそう」「12.つくる責任 つかう責任」「16.平和と構成をすべての人に」「17.パートナーシップで目標を達成しよう」に取り組むものにもなっています。
企業版ふるさと納税には、「1.企業版ふるさと納税とは?」でご説明した企業ごとに異なる損金算入や税額控除の上限額の他に、制度としての寄付額の下限額や、こども宅食応援団が受け取れる上限額の定めがあります。
企業版ふるさと納税によるご寄付は、1回あたり10万円以上の寄付が対象となります。10万円以下のご寄付の場合、税額控除の対象とはなりませんのでご注意ください。
また、団体の事業計画に基づいてふるさと納税を募るため、事業計画の費用を超過した寄付を受け取ることができません。
こども宅食応援団の場合、今年度(2022年4月1日~2023年3月31日)は217万円が受け取れる寄付額の上限となります。
こども宅食応援団は佐賀県のふるさと納税を活用しているため、佐賀県外に所在地をおく法人が対象となります。
佐賀県内に本社が所在する法人は、佐賀県に企業版ふるさと納税をしても税額控除の対象にならないので、ご注意ください。なお、佐賀県内に本社が所在する法人の場合は、「企業が個人としてふるさと納税を行う」ことで全額損金算入できます。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
申し込み:
年度の寄付上限額(こども宅食応援団の受け取り可能額)を超過しないことを確認するため、まずはこども宅食応援団までお問い合わせください
>>企業版ふるさと納税のお問い合わせはこちら
お支払い方法:
納付書(納入通知書)でのお支払いとなります。(みずほ銀行、三井住友銀行等の窓口やPay-easyがご利用いただけます)
お申し込みを頂いた後、佐賀県より納付書を発行いたします。
ご寄付のお申し出から実際の納付まで2週間程度かかりますので、会社ごとの決算期・納税スケジュールを勘案しながら、余裕を持ってお問い合わせください。
企業版ふるさと納税の申し込みの流れ:
1.(寄付法人様)こども宅食応援団に問い合わせる
2.(こども宅食応援団)寄付上限額等、寄付受付可否の判断
3.(寄付法人様)佐賀県またはこども宅食応援団へ寄付申出書の提出
4.(佐賀県)納入通知書の発行・送付※3~4営業日かかります
5.(寄付法人様)納入通知書を用いて佐賀県に納付(納付書の発行から30日以内が原則)
6.(佐賀県)寄付金受領証等を送付
なお、2022年度の企業版ふるさと納税によるご寄付は2023年3月15日ご入金まで受け付けております。
ご寄付の可能な状況については、企業様ごとに異なります。詳細は顧問税理士・会計士とご確認いただけますようお願いいたします。
また、ご検討段階の場合でもこども宅食応援団までお問い合わせいただき、顧問税理士・会計士も交えて一緒にご相談いただけましたら幸いです。
子育て支援に関心のある企業様からのお問い合わせをお待ちしています。
この記事は公認会計士の横山正宏先生の監修のもと作成しています
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