こども宅食が行う「とどける・つながる・つなげる」は、食品をお届けしながら繋がりを保ち、つながりの中でご家庭の困りごとを見つけた際には、必要な公的支援などにつなげていく活動です。
しかし、適切な公的支援がない場合にはどうしているのでしょうか…?
今回はこども宅食の先進事例・宮崎県三股町の「みまたん宅食どうぞ便」の「つなげる」事例と、今年8月に始まったばかりの長野県の「こども宅食えんまる便」の活動をご紹介します。
どうぞ便を始めて3年が経とうとしていますが、この3年間で課題を抱えた多くのこどもたちと出会ってきました。
定期的に食材を届け、ようやくお母さん達と関係が築けるようになると、こどもたちの様々な課題を口にしてくれます。
中でも僕らが、次の支援につなぎにくかった問題として「学校にいきたくない」という不登校問題があります。
宮崎県のような地方では、そういった支援をおこなう民間のフリースクールはほとんどなく「つなぎ先」がないという課題にぶつかります。
そんな中、学校にいけなくて本当に困っている親子を応援するために、どうぞ便と連携して「タテヨコナナメ」という支援団体が2020年4月に発足しました。
(タテヨコナナメがおこなうボルダリング体験)
(年間を通した野菜の栽培活動)
(朝の送り出し支援)
(学習支援)
「タテヨコナナメ」で朝の送り出し支援や、学習支援、余暇活動支援のような彼らが外に出る「きっかけ」となるようなコンテンツアイディアにどんどんチャレンジしながら、子ども達には変化が出てきています。
中学に入ってから、ほとんど学校にいくことのできなかった男の子。
どれだけ声をかけても「学校にはいきたくない」と言って、目を合せることもできなかった彼でしたが、様々な関わりの中で、9月からは一度も学校を休まないで登校できています。
不登校が理由で、今回、実力テストを初めて受ける彼は、「何番ぐらいかなー」と成績を意識しはじめています。
そんな彼をみて「変わったんですよー」と喜ぶお母さんをみて、関わることでいい方向に向かう親子は間違いなくいるなーと思ったどうぞ便スタッフでした。
長野市のNPO法人えんまるの「こども宅食えんまる便」は2020年8月にスタートしました。
「こども宅食えんまる便」は開始直後から、農産物生産者・食材企業さんからたくさんの食材をご提供いただいています。
(過去のお届け例です)
こちらは全て、農産物生産者さん・食材企業社員の皆さん一人ひとりが時間を掛けて大切に作られた食材と商品です。
こども宅食えんまる便は、皆さんからの食材を「ギフト・プレゼント」として、そして支援いただく皆さんの優しく、あたたかいお気持ちと一緒にひとり親家庭さんに繋いでいます。
11月14日に実施した5回目のえんまる便はなんと、重量13.5キロもの食材が集まり、カゴに収まりきらないほどでした。
先日、ひとり親家庭さんから「私自身ひとりで全部やらなければいけないプレッシャーがあったので安心しました。えんまるさんに辿り着いた事を嬉しく思っています。」そんなお言葉をいただきました。
NPO法人えんまるは、ひとり親家庭の親御さん、そして子どもたちと安心できるつながりを丁寧に、大切に育てていきます。
実は三股町の「ご家庭の困りごとに合わせて作っちゃった支援」は今回が初めてではありません。
「高校に進学したい」というお子さんのために、無料の学習支援を作ったこともありました。(https://hiromare-takushoku.jp/2019/09/10/131/)
ご家庭との信頼関係から吐露される困りごとに真摯に向きあうからこそできた支援です。
みまたん宅食どうぞ便も、こども宅食えんまる便も、地元の農家さんなどの協力で、新鮮な地元の野菜をたっぷりお届けしているこども宅食です。こども宅食の実施団体だけではなく、地元の農家さんや食品企業など、たくさんの人達で一緒に子育てを見守りながら支えていく、そんなこども宅食の活動をご紹介いたしました。
こども宅食応援団が実施するこども宅食モデルを全国に広げる活動は、ふるさと納税による寄付を原資に行っています。
あなたの地元にもこども宅食をお届けできるよう、寄付で応援をよろしくお願いします!
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