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2023.09.22

【親子の支援を語ろうキャラバン】第3回は大分県で実施! 「地域みんなで親子を支えるつながり」をどうやって作っていけるか。

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こども宅食応援団は、親子のつらいを見逃さない社会にするため、「こども宅食」が全国各地で実施されるよう、日々活動しています。2018年末から始動し、たくさんの地域で実施の広がりを見せ、今年の春、全国で実施する団体数は38都道府県、108団体となりました。

そして今年度は、親子の支援に携わる地域の団体がつどい、語り合い、〝地域みんなで親子を支えるつながり〟を深める取り組みとして「親子の支援を語ろうキャラバン」を企画しました。今回は、2023年8月29日に第3回目として大分で開催された様子をレポートします。

親子の支援を語ろうキャラバン https://hiromare-takushoku.jp/2023/06/08/5622/ 

   日時: 2023年8月29日(火) 14時~16時
   会場: 大分県大分市 J:COM ホルトホール大分               《プログラム》
   第一部 こども宅食応援団より「こども宅食応援団とは?」(30分)
       こども宅食応援団 理事 原水 敦   第二部 地域の実施団体より、「こども宅食の事例紹介」(30分)
       大分県宇佐市「ゆめカフェ・モンスターのがっこう」
       代表 古藤 裕理笑 さん   第三部 事例発表・参加者による「座談会」(60分)
       大分県社会福祉協議会
       別府光の園 こどもセンターPanem 所長 久志 敏則さん

つながり・見守る「こども宅食」の取組み

第1部は、こども宅食を紹介するPR動画の視聴からスタート。活動概要やその思いを参加者の皆さんにご覧いただきました。

こども宅食とは▶▶ https://hiromare-takushoku.jp/project/

動画に続いて、こども宅食応援団の理事、原水が登壇し、こども宅食の目的をはじめ、支援を必要としている子育て世帯を取り巻く現状や、今後取り組む社会課題などについてお伝えしました。

こども宅食は、定期的な「食のお届け」をきっかけに、家庭を見守り・寄り添う、伴走型支援です。困りごとを抱えた世帯は、SOSを出す力が弱く家庭から助けてと言えない状況にあったり、SOSを出す力があっても支援が行き届きにくいという状況もあります。

こども宅食が、支援を必要とする親子に、どのようなアプローチでつながりをもち、見守りを行っていくのか、また、運営面で、どのようにサポートを行うのかについてもご説明し、今、社会に必要とされているこども宅食の取組みと思いを参加者皆さんへお伝えしました。

こども宅食の事例紹介は 宇佐市の「ゆめカフェ・モンスターのがっこう」

第二部では、大分県宇佐市でこども宅食の取組みを行う、「ゆめカフェ・モンスターのがっこう代表 の古藤 裕理笑さんに、活動状況や現在の課題など具体的なお話を伺いました。
ゆめカフェ・モンスターの学校は、小学校近くに開設された、大人もこどもも、気軽に集う事のできるコミュニティカフェです。
「市内に3食満足に食べることのできない子どもたちがいる」という現状と出会い、私に何か出来ることはないかとカフェを拠点に活動をスタートしました。
現在は、約120世帯の親子に、食品や生活用品のお渡しを行っています。

――「ゆめカフェ・モンスターのがっこう」古藤さん

 ゆめカフェ・モンスターの学校 取材記事はこちら

こども宅食は、「利用世帯の笑顔が身近に感じられる活動」とおっしゃる古藤さん、ご自身の子育てとゆめカフェの運営、大変な毎日ではあるけれど、必要とされていること、そして周囲の皆さんからの協力を頂けることへの感謝も大きく、試行錯誤をしながら、もっともっとやりたいことを実現していきたいと、活動への思いをお話くださいました。

質疑応答の時間では、参加された方より「どのように行政や地域との連携を行っているのか」「宅食をはじめたいけれど、どうやって支援を必要としている世帯の情報を得ているのか」など運営に関する質問もあり、こども宅食へ高い関心を寄せていただいていることが感じられました。

今回の大分キャラバンには、大分朝日放送が取材に来てくださり、こども宅食や『ゆめカフェ・モンスターのがっこう』の古藤さんの日々の活動の様子が放送されましたので、ぜひご覧ください!

大分朝日放送公式Youtube:困窮世帯に食品を配達 地元企業も協力【ゆめカフェ・モンスターの学校~宇佐市~】

ー大分朝日放送さんの企画『子ども食堂応援キャンペーン』とはー
夕方ニュース「じもっと!OITA」(月〜金 午後6時15分~)の中で、年間企画として県内各地の子ども食堂を紹介します。地域が抱える様々な課題を子ども食堂が持つ多様性や可能性で解決へ繋げられたらと、記者たちがそれぞれの特色や独自の取り組みなどを取材している番組です。

「大分において、《地域みんなで親子を支えるつながり》をどうやって創っていけるか?」

第三部では、参加者と共に座談会を行いました。こども宅食応援団の原水をコーディネータとして、大分県社会福祉協議会・おおいた子ども食堂ネットワーク事務局の渡辺さんと甲斐さん、別府光の園 こどもセンター Parume 所長の久志さん、ゆめカフェ・モンスターのがっこう古藤さんにご登壇いただきました。

――大分県社会福祉協議会 甲斐さん 渡辺さん 

大分県社会福祉協議会の甲斐さん、渡辺さんお二人からは、県社協で取組んでいる「おおいた子ども食堂ネットワーク」の活動についてご紹介いただきました。

現在、おおいた子ども食堂ネットワークに所属し活動する子ども食堂は、大分県内に117団体あります。その多くはコロナ禍で集合型の支援が行えなくなった際、お弁当や食材などをお渡しする活動を開始したそうです。コロナ5類移行後は徐々に集合型の支援へ活動の軸を戻している団体も多いということですが、訪問しお届けを行う中で世帯の現状を知り、訪問型での継続支援が必要だと感じている団体も少なくないとのお話でした。

大分県社会福祉協議会  https://www.oitakensyakyo.jp/
おおいた子ども食堂ネットワーク https://lets-go-kodomosyokudo.oitakensyakyo.jp/network/

続いてお話くださったのは、別府市にある社会福祉法人別府光の園 こどもセンター Parume 所長の久志さんです。

――別府光の園 こどもセンター Parume 所長久志さんに光の園の取組みをご紹介いただきました

社会福祉法人別府光の園  http://beppu-hikarinosono.jp/

別府光の園は、児童養護施設・グループホーム・保育園・児童館・子どもクラブ・子ども家庭支援センターと、複合的に親子の支援を行っている団体です。
一般家庭を対象とした「コミュニティケア」、社会的養護の必要な「スペシャルケア」、その両方の機能を併せ持った施設運営が行われています。

――光の園で取組んでいる支援のかたち(当日の発表資料より)

光の園で現在取組んでいる訪問型の支援は、別府市と協働で行われており、別府市が把握する情報を元に支援を必要とする世帯登録を行い、その登録情報を元に、光の園スタッフが世帯を訪問しています。今年で3年目を迎えました。現在約20世帯に弁当やおむつなどの生活用品をお届けしています。訪問することで知る世帯の困りごとを慎重に見守り、行政とも情報を共有しながら支援を行っており、必要とあればショートステイや一時預かりを行い、親子の関係性を育てる支援も行っています。

光の園で大切にしている事は、心を閉ざしがちなお母さんの「心の扉」を開くことができるような環境づくり、苦しい心の中を言葉にできる関係性をつくり、孤立することなく、心が明るく元気になる居場所(コミュニティ)づくりを支援することです。

「コミュニティケア」「スペシャルケア」ともに、その思いは同じで、「地域みんなで親子を支えるつながりをどうやって創っていけるか?」を柱として活動を行っています。

――座談会では、参加された皆さんそれぞれの立場から質問や意見が述べられました。

「本当に必要な人に支援が届いているのか」

「社会が生きやすくなるための工夫が必要」

「行政と民間との連携はどのように行っていけばよいのか」

「地域に知ってもらう、理解してもらうにはどうしたらいいのか」

「地域でそれぞれに活動を行っている支援者・団体がつながりを持ち連携し、

 どうしたら地域みんなでつながりのある支援を行うことができるのか」 

など、それぞれの立場から質問や意見が述べられました。また、

「実体験を元に話を聴けたことで、活動へ感銘をうけ、また大変勉強になった」

「出会いを大切にして、つながりを持ち、これからも支援を行っていきたい。

 困っている方、地域の方ともつながりをもっていき、皆で支援をできたらいい

 と思った。」

「支援は一日にしてならず、関係性を築き、支援につなげるには時間を要することもある。

 繋がりにくい方とも関係性を途切れさせず支援を行っていきたい。」

「来てくれてよかったといる思ってもらえる活動にしていきたい」

といった感想も聞かれました。

大分県内で、アウトリーチ型の支援を行っている団体は数多くあります。

つながり合い、よりよい支援を継続して行っていけるよう、こども宅食応援団では、食のお届けをきっかけに、困りごとを抱える世帯への支援を行う団体をこれからも応援していきます。

こども宅食をやりたい、知りたいという方は、HPをご覧ください。

https://hiromare-takushoku.jp/knowledge/

 

次回は、9月27日徳島/28日愛媛で開催

「親子の支援を語ろうキャラバン」は、全国10地域にてこども宅食応援団のスタッフが、実施します。第4回目は、徳島県での開催を予定しています。現在、参加者募集中です。

<9月開催:徳島県>
9月27日(水)14:00~16:00
会場:NPO法人Creer(徳島県徳島市万代町5丁目71-4)

■こども宅食の事例紹介
NPO法人Creer 理事 喜多條雅子さん

■座談会
NPO法人Creer 理事 喜多條雅子さん
一般財団法人チャイルドライフサポートとくしま 理事長大塚芳紘さん
徳島県こども未来局 こども家庭支援課長 原田敬弘さん

<9月開催:愛媛県>
9月28日(木)14:00~16:00
会場:サイボウズ 松山オフィス(愛媛県松山市二番町3-7-12 QUALITA MATSUYAMA 3階)
【後援】愛媛県社会福祉協議会

■こども宅食の事例紹介
NPO法人 U.grandma Japan 松島陽子さん

■座談会
NPO法人 U.grandma Japan 松島陽子さん
教会こども食堂 森分望さん
こども食堂のきした 攝津眞澄さん
れんこん食堂 橋本幸子さん

親子の支援を語ろうキャラバンお申し込みフォームはこちら

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