「こども宅食」に取り組むのは、全国各地で地域に根付いた活動をしている団体。
それぞれの地域の特徴を活かしたこども宅食が現在では全国100を超える団体で実施され、徐々に支援が広がっています。今回は、愛知と福岡で活動する2つの団体をご紹介します。
愛知県日進市で子ども食堂を実施している「日進絆子ども食堂」は、食堂を開始してから7周年を迎え、5月5日、絆子ども食堂7周年感謝祭を開催しました。
新型コロナウィルスの影響を考え、こどもの日に合わせて開催し、ボランティアを含めて、約200人が参加しました。子どもたちに向けて、餅つき大会のあとにあんこやきな粉の餅が振舞われたり、大道芸人のパフォーマンスが開催され、拍手がわきました。
日進絆こども食堂の代表 山崎正信さんはこう語ります。
「どんな子どもでも、お腹いっぱい食べられる場所や安心して過ごせる多世代交流の場所を提供したい想いで、2015年より『日進絆子ども食堂』は始まりました。これまで多くの皆様のご支援のおかげで7周年を迎えることができました。心より感謝を申し上げます。
長年、子ども食堂に関わっていると、様々な社会の問題が見えてまいります。
コロナ渦のなか社会の弱者の孤立化が見受けられようになり、見守り支援を必要とされる『ひとり親家庭を中心とした子育て家庭に寄り添う活動』を、市政と協働して公式LINEの案内を広めたところ、150家庭からの登録の申し込みを頂きました。
令和の年からはその家族に毎月の子ども食堂・フードパントリーの案内をし『子育て食育相談・こども宅食』の活動を進めて参ります。今後も皆様の支援を頂きながら仲間と共に、”すべての子どもの笑顔のために”、頑張って参ります。」
「ほっとカフェぬくもり寺子屋」は、子どもや子育て世帯の笑顔を願い活動している福岡県糸島市の団体です。集客型として月1回の「みんなの食堂」を主軸とした「居場所づくり」「学習支援」、訪問型として「こども宅食」を行っています。
――「みんなの食堂」での食事の様子
発足のきっかけは、代表と副代表が小学校運営協議会に参加しており、学校からの「不登校や保健室登校をしている子どもの居場所を作れないだろうか」という提案により2020年11月に生まれ、校区の卒業生のお母さん達を中心とした地域ボランティアと高校生や大学生が参加し取り組んでいる活動です。
――ボランティアさんから調理を習う子ども達
スタートは居場所づくりでしたが、子ども食堂に来た子どもには手が差し伸べられるものの、来られない子どもや家庭にも手を差し伸べたいという想いから、2022年からはひとり親家庭への支援を中心に子ども宅食を開始しました。「地元で採れた野菜を食べて欲しい」という地域の農園、個人の方からのご支援の食材のお届けから始まり、おてらおやつクラブへの加入、地元企業やこども宅食応援団の協力により、不定期の生鮮食品に加え月1回のまとまった宅食も行えるようになりました。
――地域の農園さんからのご寄付の野菜達
主任児童委員とスクールソーシャルワーカーがスタッフにいるため、民生委員・児童委員定例会、児童母子福祉部会への参加や学校との連携により困難な家庭の現状を把握し、行政の手が届きにくい家庭へも宅食をきっかけに繋がり、その家庭の抱える問題の解決へと繋げることを目標としています。不登校や外に出られない子どもや家庭とも宅食を通じて絆を深め、次のステップとして第3の居場所としての子ども食堂に来てもらい、社会へ繋がる一歩としたいと考えています。
――副代表「これからご寄付の品をぬくもり笑顔便でお届けしま〜す。楽しみに待っててね!」
子ども達の生き方も多様化しています。個性を認め存在を認め、生きづらさを感じている子ども達が生きる力を身につけられる地域社会を作り、保護者へも寄り添い伴走することで子育て世帯が安心して笑顔で過ごせる環境を作り続けていきたいです。
こども宅食応援団では、全国各地のこども宅食実施団体への立ち上げ支援や、ノウハウや物資提供などの伴走支援を行うことで、「こども宅食」の取り組みを全国に広げる活動を行っています。またこれらの活動資金はみなさんからいただくふるさと納税の寄付で支えられています。
ご支援どうぞよろしくお願いいたします。
■ふるさと納税URL
こども宅食を応援したい
こども宅食をやりたい・知りたい